矯正治療は歯科大学を卒業すると誰でもできる訳ではありません。
卒業後、大学の矯正科に在籍し勉強するか、歯科医院に勤務しながら講習会等で習得するかに分かれます。私は卒業後すぐに一般開業医に勤めたため後者にあたります。
私が矯正を始めたきっかけは、犬飼歯科セントラル・ビオス診療所院長犬飼啓元先生が昭和40年代長野県下の矯正の先駆けとして行っていた事もあり勉強する事となりました。そしてまず最初に『スタンダードエッジワイズ』システムを学び、長野県矯正研究会に在籍いたしました。その後、いろんな講習会に参加させていただきました。
平成17年より現在のシステム3Dimensionlightwireslidingtechnique(旧SRSM矯正研究会)にて診療を行っております。
私は横浜に勤務していた時、勤務先近くの矯正専門医の依頼により、抜歯や虫歯治療、はたまた歯肉炎・歯周炎治療を行いました。そちらの先生はそういった治療をほとんどしませんでした。装置が付いた状態での虫歯治療は難しく困難なものでした。しかし矯正専門の先生は虫歯治療を得意としていません。なぜなら大学の矯正科に在籍している時は一般治療はほとんどしないのです。その時、歯科医でありながら不得意な治療がある事はある意味危険な事だと感じました。ある矯正歯科では矯正治療中重篤な虫歯になり訴訟になったと言う事例まであるほどです。
矯正治療は究極の虫歯、歯周病治療と考えます。なぜなら、歯並びが悪い事で起こりうる虫歯や歯周病をきれいな歯並びで清掃性をあげ予防することができるからです。すると無駄に歯を削る事や歯周病での抜歯を防ぐ事ができるのです。私たちは一貫して予防歯科を提唱しています。よってこの究極の治療、歯科矯正によって皆さんの歯を守る事が出来るのであれば最大の喜びです。
矯正中はとかく歯と歯の隙間が出来る場合があります。その様な時、今まで見えなかった虫歯を発見することがあります。そんな時はすぐに私自身でその虫歯を対処いたします。それが一般治療で培った歯科治療を発揮するチャンスだからです。また私の行う矯正治療は、歯周病治療、補綴治療、インプラント治療、入れ歯治療などいわゆる一般歯科でしか行われない治療を駆使して行います。よって特に成人矯正においていろんなバリエーションを提案できると考えています。
当医院では矯正相談をしています。保険治療にて通院されている方には相談料をいただいておりません。悩んでいる前に一度相談してみてください。その悩みにあった答えはいくつもあると思います。その中の最適な答えを提案し解決できるよう一緒に考えていきましょう。
しかし、私どもはすべての不正咬合を解決できるとはかぎりません。それは骨格性の難症例の矯正治療もあるからです。そのような難症例は的確に判断し、しかるべき矯正専門医へ紹介いたします。その的確な判断が出来ること、それこそが一般開業医が矯正治療を安全に行うことのできる要因となるからです。